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2008年8月アーカイブ

モデルカーズ的こころ(40)

 つい最近齢55の誕生日を迎えた。ちょうどその頃にボクは殺人者となった。勿論現実のことではない。就寝中の夢の世界での話である。殺した相手が誰だったのかは見当がつかない。全く面識のない男のようであった。気持ちの悪いことに殺人を犯す夢は立て続けに二度続いた。これまでの55年の人生で殺人の夢など初めての経験である。フロイトやユング的には深層心理がどーたらこーたらなどと理屈というか理論があるのだろうが、そうしたことに殆ど頓着しないボクは「たまにはそんなこともあらーよ」程度にしか考えていない。ただ人を殺す夢が余りにもリアルな感情と情景をもってボクを圧倒したので、覚醒してからもその時の感覚がありありと残った。それゆえに知ったことだが、殺人は殺す瞬間よりもそのあとが恐ろしい。生き返って来るのではないかという脅迫観念が重圧となってのしかかって来る。殺人を犯した受刑者がよく殺した人の幽霊を見るというのはそうしたことが原因やもしれぬ。実際、ボクの夢の中では殺した筈の男が真夜中にむっくりと起き上がった。灯りもない真っ暗な部屋であるから、その男の姿も真っ黒なシルエットで、それが恐怖をいや増した。喉に叫びが張り付いて全身が凍り付いた。幸いにもそこで目が醒めた。目醒めが悪いどころか夢見が悪過ぎだ。そういえば昔は周期的に良く見た「古くて暗い土間の店先で昔のプラモデルを沢山見つけて、どれもこれも買いたいのだが持ち合わせが無く呆然と佇む」という夢をとんと見なくなった。呆れるほどに周期的に見ていた夢なのだが、この数年まるで見ることもない。いやいやいや~身代潰してオークションで欲しいもの全部手に入れちゃったんでないかい-?などとツッコまないでいただきたい。決してそんなことはないのだ。精々ハーレーの新車が3台くらいは買えたかな、という程度に過ぎないのだから…そりゃ大袈裟やろ~。まあ、そんなことはさておき、ボクくらいの歳になると夢の中にトトロなどは出て来ない。30代の頃はこの世のものではない怪物に追われる夢を良く見たが、それは仕事の重圧だったのだろうか。怪物ではなく恐竜だったりしたこともあるが、それはのちに映画ジュラシック・パークに同じシチュエーションが登場して笑ってしまった。そういえば近くのトンネルから旧日本軍の陸軍歩兵分隊がやって来て…それは映画のパクりだ…。庭の井戸からざんばら髪の女が這い出て…それも映画の盗用だ。街のはずれのおいてけ沼から河童の妖怪が胡瓜とどぶろく下げてやって来て…それは夢でも妄想でもなく現実のことだ…え、ええーっっ! そういえば夢の定番である「空を飛ぶ」とか「崖から落ちる」などの夢も殆ど見ない。なんだか年齢と共に潜在意識までもが刺激のない詰まらぬものとなってしまったのだろうか。夢もちぼーもない、とは東京凡太の十八番のフレーズだが(もう誰も知らねーよっ)、人間歳喰って気力も体力も疲弊して枯渇してくると、精神までもがミイラ化してしまうのやもしれぬ…。これはいかん、実にいかん。♪こらまったどーゆーことだ、世の中間違っとるよ~。誠に遺憾に存じーます…って、最後も他人様の歌の転用かよ~。夢でボヤイただけや~ん。やはり夢見が悪いと頭のネジも弛んでしまうようだ。もう夢なんか見ないぞーっっ。もけー作るぞーっっ。キミらも暑さに負けずにもけー作れよーっっ。どーゆー起承転結なんだか…。(続く)

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プロフィール

平野克己(ひらの・かつみ)

MC誌の最前線を長うお准将に託し現在はフリーランスの予備役として活動中。湘南鎌倉で猫的スローライフを提唱しつつ、国産プラモデル史の編纂に尽力する日々を送る。永年飼ったコブラ427S/Cを手放しMC(Motorcycle…Modelcarsではありませぬ)復帰を密かに目論む。自称昭和プラモ小僧の60歳。座右の銘は心情溢るゝ軽薄さ。

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