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2013年12月アーカイブ

ついにこの日を迎えました

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 愛猫ジェムが逝った。まさに一年の最後たる大晦日の早朝、家内の腕に抱かれて静かに息をひきとった。1991年生まれであるから、享年22歳の大往生である。当該ブログを古くから閲覧して下さっている方、またモデルカーズを初期からご愛読下さっていた方なら、ジェムという猫の存在は多少なりともご記憶下さっているかもしれない。シャム猫のミックスで、仕事先の友人である静岡は焼津のワラシナ自動車(現ワラシナカーズ)の部品倉庫で生を受け、たまたま遊びに伺っていた時に発見されて私が貰い受けた。ジェムの名の由来はショールームのミニジェムの上でミーミー鳴いていたからである。以後、ずっと我が家で生活を共にして来た猫である。22年の間には様々な思い出が残されている。三度にわたる引っ越しや今ではそれぞれが独り立ちしていった子供たちの成長、多くの友人や仲間との出会いや別れ、そして何よりも私の仕事の栄華盛衰、それは沢山の移り変わりを共に過ごして来た。私が猫と暮らすようになる切っ掛けを作った最初の猫であり、私の最も愛した猫であった。
 街の喧騒とは無縁の大晦日の今日、私は独り静かにジェムとの日々を振り返っては噛み締めている。手のひらに乗るほどに小さかった幼少時代。一晩中炬燵で暖めて、二時間おきにオモチャの哺乳瓶でミルクを飲ませたこと。排便も排尿もどうしても巧くさせてやれず、お腹がパンパンに膨れ上がってしまい、半泣きになって動物病院に駆け込んだ夜中。獣医師の勧めで毎日野菜のお粥を煮ては食べさせた幼少期。私が出かけようとすると、玄関で「行くな」といつまでも鳴いていた若い頃。写真家の浅井慎平氏に写真を撮っていただいた壮年期。猫が居ることで泊まりの家族旅行など一度も行かれなかったが、それでも子供たち皆に愛されたジェム。あのこやキャルに先立たれても、ずっと我が家の家長猫として君臨し続けたジェム。ミックスとはいえシャムの血統ゆえに気高く、人や他の猫におもねる態度など一切見せなかったジェム。それでも私とだけはいつもアイコンタクトをしてくれて、決して目を逸らすことのなかったジェム。ペットフードよりも人の食べ物が好きで、アイスや生クリームには目のなかったジェム。完全に足腰が立たなくなり寝たきりとなってしまった死の数日前まで、私の帰宅を玄関で迎えてくれることを欠かさなかったジェム。それこそ飛ぶように階段を駆け上り駆け下りた若い頃から、這いずるように大儀そうな最後の最後までジェムのお出迎えは続いた。もう帰宅してもあの姿も声もない。
 小さな儚い命だが大きな存在であり、私にとってその喪失感は計り知れぬほどに大きい。命を見送ることは余りにも哀しく寂しいものだ。私はこれまでに多くの友人や猫を見送った。そして、いつか今度は私が見送られる番となる。この世に永遠などなく、ましてや不滅の命などない。だから人生は美しく愛おしい。

今年も押し詰まりました

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 時の移ろいは早く人生は風に舞う落葉の如し。今年もはや終わろうとしている。`13年の年初めは鶴の代紋を背負った半纏姿で就業していたが、`14年は半袖Tシャツ、短パン、雪駄での仕事の日々となる。一年365日、暑くもなく寒くもなく、陽が照ろうが陰ろうが関わりもない。昨年までとは真逆の仕事環境である。それはある意味楽だが、季節という自然に寄り添っていない不自然さは感じている。今ではバイクに乗ることもない。現在の愛車ロードスターの幌を降ろす機会もすっかり少なくなってしまい、現在では単に通勤の足としての機能しか発揮していない。夜勤もあるので尚更オープンになぞしないのである。年齢と共にそうした日々の小さな潤いが失われつつあるが、さりとてくさる訳でもなく、ただ淡々と日々生きている。その生き様、猫の如し。多くを望まねば煩悩もまた無し。けだし楽しからずや。
 先般ようやくコグレ1/24フェラーリ158(スロットカー)を完成させた。改めて考えてみれば半世紀も昔の思い出でしかない。少年時代の記憶は次第に薄れ遠くなりつつはあるものの、それでも遂に手に入れた、という充足感、満足感は味わった。次はいよいよ三和のMG TDか、いや三共のベレルやシルビアも良いな...などと、とりとめもなくノスタルジーに浸るこんな休日、あとどれだけ少年時代のリベンジが果たせるのだろうかと寂しさも募る。現世に未練があるかと問われればさほどでもなく、しかし死して無に帰してしまうのもつまらぬ、などと独りごちてもみる。新たな職場のお付き合いでカラオケハウスで旧い悲恋歌など熱唱し、酔った勢いのおねーちゃんに愛人にしてなどと囁かれても、なにやら他人事のようでさしたる感慨も沸かぬ。ただ旧いバイクと旧いプラモデルばかりが今もボクの心の全てを占めている。それも「鬱陶しい人生」だな、などと苦笑いしつつ、それこそワタシの生きるミチ、などとパフィっている体たらく。何とも人生とは哀しくも可笑しく不可思議なことよ。ええーい、人生はちょんちゃんわ、生涯はちゃいちゃいだあ。ままよ、ただプラモとスロット三昧の日々に浸って、年末年始もやり過ごそう。ただコンプレッションのスカスカになったオリンポスのコンプレッサーをどうしたものか...。えーい、ままよ。缶スプレーだ、缶スプレー買ってこーいっ!!

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プロフィール

平野克己(ひらの・かつみ)

MC誌の最前線を長うお准将に託し現在はフリーランスの予備役として活動中。湘南鎌倉で猫的スローライフを提唱しつつ、国産プラモデル史の編纂に尽力する日々を送る。永年飼ったコブラ427S/Cを手放しMC(Motorcycle…Modelcarsではありませぬ)復帰を密かに目論む。自称昭和プラモ小僧の60歳。座右の銘は心情溢るゝ軽薄さ。

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