6輪たいれる爆走の思ひ出
今日発売のモデル・カーズ新刊の巻頭特集は1976年の「F1選手権インジャパン」がテーマです。俺はこのレースがすごく好きなんです。と言っても当時観に行けたわけじゃありませんよ。そんな恵まれた子は少なくとも俺の周辺にはいませんでした。精々テレビで観てオートスポーツやオートテクニックの別冊を買うぐらいが関の山。
だから時々「1976の富士行ったよ」とか言うヒトが居ようものならもう大変。羨ましくてたまりません。どーだった?どーだった?とか言って、質問責めにしてしまいます。現場に居られなかっただけに憧れが永遠に癒されないワケ。
それでもあのレース、テレビ画面からだけでもその凄まじさを感じとることができました。物凄い水しぶき、コーナリング時のバラッバラバラバラッ~というDFVの失火音。非力なマシーンでジェイムズ・ハントのマクラーレンに喰い下がるビットリオ・ブランビラやトム・プライスの猛烈な走りっぷり。
やがて雨が上がり、画面が夕焼け色に染まりだす頃、レースは急展開。快走していたジェイムズ・ハントがタイヤを傷めて遅れる中、パトリック・デパイユ(でぱいえ)の6輪タイレル(たいれる)がトップに立ちます。
タイヤを冷やそうと濡れた路面を懸命に探し、飛び石づたいのように走るデパイユですが僅か2周で左リアタイヤがブロー。ボロ雑巾のようになった左リアを引き摺り、ロワアームから火花を散らしてピットへ駈け込むデパイユ6輪の絵柄は最高にスリリングで忘れられません。
そんなタイレル6輪車のモデルと言えばタミヤ1/20が有名で、先頃限定にて、その「富士仕様」が発売になったのですが、キットではタイヤがスリックのままでした。そこでモデル・カーズでは今回の巻頭特集に合わせて、このキットにぴったりフィットする6輪のレインタイヤを開発、既に誌面でご覧になった方もいらっしゃるでしょうが、超絶技巧職人、「本橋彫刻」の本橋英雄氏が原型を担当した素晴らしい逸品となっています。
通常これを形にするならデータ入力してNC旋盤で原型を作るのが王道でしょうが、そこは自動車模型の足廻りの表現にかけては当代きっての拘りを貫く本橋彫刻、旋盤を使用せず、あくまで彫刻機を使って彫り込まれた手作りの原型となっています。絶妙に丸いサイドウォールと繊細で彫りの深いトレッドパターン、他では絶対に得られないクオリティです。
このタイヤ、現在ホビダスで予約受付中。究極の6輪タイレルと言えば1976富士仕様。その完璧版を作りたいなら絶対にお薦めのタイヤです。ぜひ商品ページの画像もご覧ください!







